伊奈さいたま会・平成23年度活動報告(H.24.03.29)
項 目 折り紙講習会(平成23年度) 報告者 召田紀雄
活動日と参加者
活動日 : 平成24年03月29日(金) 13:30〜17:00 天気:晴れ
参加者・・・17名
活動場所 大宮中部公民館 2階(第3集会室)
(さいたま市大宮区仲町三丁目30−2 TEL 048-641-8955 )
活動状況
私たちは子供の頃、千代紙を折って鶴や奴さん、帆掛け舟・・・等、沢山の折り紙を作った記憶を持っています。テレビジョン等の無い時代でしたので、遊びの中の一つとして楽しんできました。
歳を取った今、色紙を折る機会が来るとは考えもしませんでしたが、その機会が、今回の講座で得られたのですからハッピーでした。講師は安永耕二(伊奈学園第16期・美術工芸科卒)先生で、折り紙の楽しみ方をたっぷりと教えて下さいました。今回の講座はメンコ、ボウシ2種、折り紙独楽、花籠等、合計5種の細工方法でした。
何れの作品も大変楽しく作る事が出来ましたが、中でも「折り紙独楽」の細工は3枚の色紙を使用して完成させ、難しかった割には面白くもありました。
先ず、1枚の色紙を折って第1のパーツを作った後、次々に、第2、第3のパーツを作って行きます。1つのパーツが10は優に超える工程を経て完成するので、先生の説明を忠実に聴き、必死に追いつきながら色紙を折って行くのです。同じ「折る」にしても表に折る時もあり、裏もありで間違いでもしたら最初からやり直しです。会場の皆さんの態度は真剣そのもの、一語一句を聞きもらすまい、折り損じでもしたら遅れてしまう・・・等々、目の輝き方が異常なほどに変わります。
「つまむようにして折る」「中を広げてつぶす」「角を隙間に差し込む」・・・等、言葉は簡単で分かり易いのですが、「どの部分を・・・」という所があまりにも該当箇所が多いものですから自分でも判断出来ず、頭の中が混乱してしまうのです。頭の回転をフル稼働させると同時に手先を耐えず動かすので、少しでも気を許したら、とんでもない作品になってしまうので大変でした。 歳をとるとボケが始まると良く耳にしますが、「折紙細工をしていればボケる時間などある筈がないぞ・・・」と皆さんと一緒になって感心してしまいました。
折紙の細工の歴史を調べると、紙の普及に従って世界各地で行われていたとされていますが、その起源は不明だそうです。日本では今回の様に、遊戯的な折り紙は平安時代に遡るといいます。江戸時代になると、「色紙」が使われるようになって、切紙や彩色も加えられ、明治時代から大正時代になると、図形に対する感覚を養う事、および、情操教育の一環として切紙と併用して幼稚園や小学校低学年の教材に取り上げられるようになっていったとの事でした。
紙を折り返したり、広げてつぶしたりして紙の面や線の屈曲によって造形美を創る遊戯ですが、実に素晴らしい。ご教授頂いた安永先生にはこの場をお借りし、感謝申し上げます。 (了)
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